・ なげる【nageru】
[(ゴミなどを)捨てる]こと。
この言葉は、北海道の人たちが内地で使うとよく勘違いされてしまうワードの筆頭のようです。
実際に「投げる」(手に取って空中へほうる)という意味ではありませんから、北海道出身の人に「なげといて」と言われたら、例え振りかぶって投げられるものであっても、状況をよく確認してから投げるなり、捨てるなりして下さい。
例)「次からは、殻はなげることにします。」
・ はく【haku】
[(手袋を)はめる]こと。
もはや、日本一寒い北海道では、手袋さえも“はく”必要がある重要な防寒グッズということです。
しもやけはこわいですから、手袋をしっかりはいて冬の北海道を散策しましょう。「手袋ははめるもので、履く物じゃない!」なんて野暮事言ってたら、道産子に笑われますよ。
例)「厚手のソックスもはいたし、ブーツもはいたし、手袋もはいた。あ、タイツはくの忘れてた。」
・ つっぱねる【tuppaneru】
[(しずくや泥が)跳ね上がる]ようす。
雪が解けた場所を歩く時は、水が服につっぱねてきますから、気をつけてくださいね。市場でも保冷用の氷の水が解けて、地面が濡れていることがありますから、友達が美味しそうな海の幸に目を奪われていたら、足下に気を配ってあげると、好感度も上がります。
例)「そこ気をつけて、水がつっぱねるよ。」
・ ぼったくる【bottakuru】
[追い出す,追い払う,急かされる]こと。
“ぼったくりバー”が、別物になりますが、どっちにしても長居はできなようです。ぼったくられていると分かったら、相手が穏やかなうちに退散しましょう。
・ はしってあるく【hasshitearuku】
[走り回る]こと
走ったり歩いたりする新しいダイエット方法ではありません。
雪の上をはしってあるくのは危険ですから、歩くだけにしておきましょう。こわい目にあってしまいます。
例)「うちの犬はよくはしってあるくな。」
・ ゆるくない【yurukunai】
[きつい,疲れる,大変である]さま。
「このスカートゆるくないよ…」と、試着室から友達の声が聞こえたら、こっそり、2サイズ上のスカートを渡してあげましょう。
・ まてい【matei】,まて【mate】
[まめ,丁寧]であるさま。
「まてぃ!」と言われても、動作を止められている訳ではありません。恐らく褒められているので、喜んでおきましょう。
漢字で表記すると〔真丁〕。「真面目な上に丁寧」という風な感じなのでしょうか。見習わなくちゃ。
まかす【makasu】
[(水などを)こぼす]
発音は‘か’の音を少し高く発します。上司に「まかすよ」と言われても、仕事を任された訳ではなく、お茶をこぼしそうになっているので、調子に乗っている場合ではありません。手元をよく見て下さい。仕事ではなく、お叱りを受けます。
ちなみに、愚痴にはこの「まかす」は使いません。
てんをきる〔天を切る〕【tennwokiru】
[(カードなどを)切る,混ぜる]こと。
なんだか…かっけぇ。語源は花札のルールに潜んでいるようです。
花札は親役に当たる人が、札を配る際に、積まれた札(山札)の上半分当りを取ります。その後配りゲームか始まるわけですが、つまり、「山から上半を切る」=「天を切る」というわけです。
この理由なら、北海道のみならず、日本全国で使われていても不思議ではない気がしますが、北海道以外では、東北の一部の地域でしか使われていないようです。
今日からはかっこよく天を切って友達に自慢しましょう。
例)「下手ね。私が天を切るから見てなさい。」